私は病院や診療所が苦手です。
なぜなら「待ち時間」とあの「静けさ」がやけに緊張するするからです。
だから私はちょっとやそこらじゃ行きません。
だったらなぜ病院に行くことを促すような記事を書いているのかと言うと···
私は幼い頃から喉と首周りに「しこり」のようなものが触診でハッキリ分かるくらいの大きさでありました。
親から「おばあちゃんも沢山あるから」と言われ、じゃぁ大丈夫なんだと思っていました。その根拠も今思えばよく分かりませんが…。
それはさておき、しこりが一度できると無くなることはありませんでした。
初めて確認出来てから20年近く経ちますが、特に異常はなく、触診だけでも8ヵ所ほど確認できるほど増えていました。正直気にはなっていて、流石に増えすぎだろと思っていた私は、インターネットで首やあご周りのしこりについて調べました。
すると『悪性リンパ腫』、『がんの転移』、『ウィルスによる腫れ』、『問題のないただのしこり』などが出てきました。
こんだけしこりの数があったらもしかしたらどれかは悪いしこりなのでは・・・などと不安になったこともありました。
それでも私は病院には行きませんでした。問診時に先生にしこりのことを聞こうか悩んでいましたが、病院に行くのも嫌だったし大丈夫だろうという気持ちもあったので言わずにいました。
それから就職して健康診断を受けたある日、先生からリンパ腺付近の触診をされたときに、「首の横にしこりがあるので病院で診てもらってください」としこりがあるのがバレてしまいました。
不本意でありながら仕方ないと思いとうとう内科に行くことにしました。
そこで先生に、
「首とあご周りにしこりのようなものが沢山あるんですけど・・・」
と説明すると、
「沢山あるというのは、向こうの先生にそう言われたの?」
と聞かれたので「いいえ…」と言うとちょっと呆れたような態度で、私のしこりを確認しながら、
「このくらいみんなあるから問題ない。ただあなたの場合はっきり分かるだけ」
と言われとっとと帰らされました。
え・・・それだけ?それにあの態度はなんだ!?
あまりにもあっさりだったし、しこりを確認してもらったのも一ヵ所だけだったので私はあまり納得することができませんでした。
これで大丈夫なのか?という疑問が頭をよぎっていましたが、それよりも診察態度に少し感情的になっていました。
このことを嫁に伝えると『セカンドオピニオン』を薦められました。
ですが私はやはり行くことを嫌がり、「もう行ったから」と病院に行きたくないことをそう言って言い訳にしていました。
後に私はこのことについて考えていたのですが、目的と手段がおかしなことになっていることに気がつきました。
と手段が目的化していました。
これは会社の上司から教わったことですが、まさかこんなところでやらかしてしまっていたとはと驚きました。本来はしこりの原因を知る為に病院に行ったはずでしたが、先生に行ってくださいと言われたから行ったのが当時の私です。
それにその結果に納得いかずに不安であるならばすぐに別の病院で診察してもらうべきでした。でも私はまた病院に行くのが嫌だったし、また同じようなあしらわれ方されたくないと思い、セカンドオピニオンを拒み続けていました。
本当に私は愚かだったなと思います・・・。
嫁が誕生日を迎えるので何が欲しいかと聞くと、「病院に行ってほしい」と言ってきました。ずっと言ってくるので、「どうしてそこまで言うの」か聞くと、万が一悪いものだった場合と、もっと将来のことを心配してほしいと諭されました。
正論です。私の我がままで、発見が手遅れだから寿命は後数年ですなんてなったら、親不孝者だし嫁をひとりにしてしまう・・・
とても申し訳なく感じ、自分の中でもこの長きにわたるモヤモヤに終止符を打ちたかったのもあったので行くことに決めました。
そこで妻が耳鼻咽喉科を紹介してくれました。そして仕事が休みの日に速攻でそこに向かいました。先生にしこりのことを説明すると、触診した後「エコー検査しましょう」とその場ですぐにエコー検査が始まりました。
首やあご周りを何度もゆっくり確認していただいた結果・・・
「特に悪いしこりはありません。顎の下にあるふたつのしこりのようなものは唾液腺なので大丈夫です。基本的に人の首やあご周りには40個近くのしこりがあります。若い人ほど分かりやすく、年を重ねてくるとだんだん分かりづらくなっていきます。もしも今後おかしいなと感じたらまた来てください」
と優しく丁寧に教えてくれました。
私は凄く安心して、今までのモヤモヤが晴れたこと、セカンドオピニオンを受けておいてよかったと思いました。
月額290円~
最後に
最初とセカンドオピニオンの結果は同じでした。ですが気をつけてほしいところがあって、それはインターネットで調べた情報を、なんでもかんでも鵜呑みにしないことです。
ネットで調べたことが自分の症状に類似していた場合、人によっては「私はこれかも!?」と不安に思い込んでしまいパニックになることがあるようです。そして、その情報を基に病院に行って先生に、「私〇〇かもしれないです…」と言うのはやめましょう。それを決めるのは専門家である先生です。
そして、手段の目的化ですがこれは本当に恐ろしいです。基本これは無意識のうちに起こっているので、自分で気がつくのは困難を極めます。
皆さんも思い返すとこのような経験があると思います。ですから目的意識を大事にしてください。私は自分自身に習慣づけさせるため、この目的意識を含めた複数の言葉を毎日目の入るところに貼ってあります。
手段の目的化とセカンドオピニオンの大切さについて少しでも理解していただけたならうれしいです。
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